先日、休日診療で良くわかんない問い合わせが来た。

「昨夜食べたおでんが喉に詰まってる」

はい？なんだって？

一緒に住んでない親を心配した娘からの問合せだった。息して喋ってんなら緊急性無いと答えても喰い下がる喰い下がる（笑）

休日は残念ながら内視鏡出来なくなってしまったので、内視鏡出来る病院を探すように伝えて、救急医療情報センターの番号を伝えた。

そして３０分も経たないうちに救急車で来やがった、どういうことだよ（笑）

救急車から降りてトコトコ歩いてる…

救急隊から情報を受けると、食道癌があって、それが原因で飲食が難しくなった。おでんの昆布が喉に詰まってるとの訴えあり。

掛かりつけ病院に相談しろよ！と声が聞こえた…

思ったけどまだ口に出して無かった私は、え？まだ私何も言ってないのに心の声が！と一瞬狼狽えたが、声の主は機嫌の悪い当直の先生だった。

先生、点滴でもして帰しますか？と聞いたら、

昆布なんか後回しでいい、待たしとけ！とご立腹。

そんな昆布が昨日、再診で外来に来てた。

掛かりつけがあって食道癌をフォローして貰ってるのに、あちこちドクターショッピングするタイプらしい。

忙しいので人員補充を頼む、ナンパオまでしなくて良いから。

ERって、やっぱりみんな救急好きなんですよ…緊急性と重症度が高ければ高いほど、そして患者が若いと何が何でも生かして笑顔で退院させたる！と鼻息荒くなる。

それがね、９８歳で主訴は最近元気が無い。

あのね、９８歳でしょ？自転車乗り回して元気な方が危険だと思うのよ色んな意味で。

それ救急車で来ちゃったからね、家族バカなのかな。７０代の息子、まだ親離れ出来ないんだな。

それか親の年金が無いと食って行けないバカ息子なのかな…何にせよ、先生の診断は「老衰です」

お帰りになりました。

チーン

今日は夜勤だ…