腹黒ナースの毒ガス室

看護師が猛毒を吐き散らし、毒ガス抜きをする空間です。

マタニティーブルーからの産後鬱

昨日ですね、お休みを利用して産後鬱で苦しむ女性を訪問しました…


防人の部下の奥さんが、どうやらヤバいという話でね。こういうケースって、今は産院で新生児健診の時に母親のメンタル面も観察して必要そうであればサポートに繋ぐシステムがあるものの、なんと嫁さんの両親が全力否定中でゲシュタルト崩壊を招く一歩手前らしく訪問の依頼が来た。よりによって腹黒とは、人選のセンスなさ過ぎ(笑)


母親が妊娠時から出産後まで児に対して溢れんばかりの愛情を持っている、なんてこた有るわけ無い。

育児は終わった立場で言うと確かにあっという間だった。けど、子供を産んだばかりの母親に「あっという間だから楽しみな」なんて言ったって、これから20年もの間を育児で費やすなんて途方も無く長い時間に感じられるし、育児中に自由が無くなる事を想像すると、一人の人間として人生を取り上げられた虚しささえ覚えると思う。


そこに来て「母親なんだから」「母親のくせに」「母親として」と神話の中の母親像を押し付けられ、そりゃ本人は苦しくなるだろう。

産んだって、産む前と同じ人物なのに、名前があるのに「母親」になってしまう。


追い詰められて苦しいのに、世間の言う様に子供を無条件に可愛いと思えない自分は、母親として欠陥品なんじゃないかと更に子供に対する罪悪感で潰されそうになる。

結果、生きたまま自分を諦めるのか…みたいな無力感と絶望感に苛まれる。


ま、機序としてはこんな感じかな…


んで、腹黒が個人的主観で物を言うなら、赤ん坊と家に閉じこもるなんて楽しいワケねぇし、自分から自由を奪う存在を血の繋がりで保護対象認定してるだけで、もう愛おしくて愛おしくてなんて思えるワケねぇ(笑)

こんにゃろ、母ちゃんの貴重な青春と若い良い時期を奪いやがってと思って良い。

だって、育児って大変だし最初から面白い訳ないもん。だから腹黒なんか産後2週間で仕事に戻ったもん。新生児見てくれるところがあって日中は自分自身で居られるなら、悪露が止まらねぇ?知ったこっちゃねえわ(笑)←こんなノリで。



産んだけど、まだ全体的に可愛いと思えないし育児つまんない、それを口に出して言う事が大切なのに、日本て子供の全てを母親に丸投げして、それでいて文句言わさないみたいなの今だにあるよねぇ。

そして本人が頼む、ちょっと精神的な休憩くれ…と思っても、この嫁さんの両親みたいに「さあ!母親なんだから可愛い赤ちゃんを見なさい、ほらほら!可愛いでしょ?可愛いでしょ?!可愛いくないなんて頭おかしいから!」ってオメーらの頭のが、よっぽどおかしいわ、一度経験したのになんで忘れてんのよと突っ込みたくなる、ろくでもない人生の先輩の迷惑なお節介。


確かに日本では離婚の時は親権は母親が絶対的に有利で、行政の経済支援も充実してるし一長一短だとは思うけど、そもそも子供は絶対的に母親が良いなんて幻想だから。


そして、腹黒の結果論だけど育児は雑で良いよ、それでも育つから(笑)