腹黒ナースの毒ガス室

看護師が猛毒を吐き散らし、毒ガス抜きをする空間です。

腹黒先生、教壇に立つ

看護学校の授業て、ひと枠90分なんす…

これを6回やんのか、かったるいわ。


授業始まり教室に入って、まずは学校の先生に紹介を受けるざんす。


本日より急性期看護の授業を6回に渡り講義して下さる腹黒先生です、全員起立!


あー、この辺は昔の看護学校と変わんないな〜

一つ違うのは、レギュラーコースの学生でも社会人転職が何人か居て、学生で腹黒と同じ年齢も居る。

51歳で看護学生か…どんな理由で来たんだろうと単純に興味を持った。


んで、着席させて自己紹介っても何も言う事無いんで、名前だけ名乗って「宜しくお願いしまふ」と自己紹介を切り上げたら、学校の先生が「あ…あの、経歴とか看護の遣り甲斐とか何か他に…」


ないわ、そんなもん

経歴は過去。医療は日進月歩、必要なのは過去の栄光じゃなくて未来への投資、すなわち勉強の継続だ。


取り敢えずアイスブレーキングで、学生一人一人に自己紹介してもらったら、みんな個性的だよね(笑)


高校卒業後にストレートで来た子は、お母さんが看護師で仕事に困らないし、子育て後の復職が比較的楽だからというしっかり者が居たかと思えば、医者と結婚したいとか、合コンで看護師はモテるとか不純な理由とか。

あの、医者との結婚なら医学部付属看護科じゃないと難しいよ、そこで学生結婚するパターンが多いから。こんな残酷な事実は告げなかったよ、モチベーション落ちるから(笑)


腹黒と同じ年齢の学生は、ずっと専業主婦で来て元旦那の不倫が本気になり離婚してくれと言われ離婚、一人で生きて行く糧が必要で慰謝料を学費に突っ込みやって来た。


会社員から転職のアラサーは、付き合ってた男に振られたと思ったら翌月に看護師と結婚したから、見返す為に転職…なにも泥棒猫と同じ職業選ばなくてもいいのに、凄まじい未練だな。


なるほど…みんなの人生を見た。


そして授業の取っ掛かりに一つ質問

「皆さんは看護師として、たった今現場に立って居ます。目の前に緊急性の高い患者が居ます。どんな状態か思いつく症状をあげて下さい」


出るわ出るわ珍回答


熱がある!←アンタの母ちゃんは過保護だね


息してない!←その前に気付く仕事です


血が出てます←どこから?


一番まともな回答が最高齢51歳の「高熱で痙攣を繰り返している」だった。これ子育て経験だろうね。


ま、こんな彼女達と数人の男子学生でも、いつかズッシリと重い責任を背負い、看護師になって行く…と信じたい。