腹黒ナースの毒ガス室

看護師が猛毒を吐き散らし、毒ガス抜きをする空間です。

強行突破、モラル低下なんてもんじゃない

昨夜の夜勤中にコロナ陽性者一家が強行突破で院内に侵入するという事件があった。


入院患者の中には抗がん剤治療による免疫不全の状態にある人も多数居るわけで、日中に人員が居る状態で感染防御出来る動線を確保した上で発熱外来をやっている。これ、うちに限った話じゃない、他の病院だって同じ。


この時期に海外留学(何故かフィリピン)から帰国した娘が陽性になり、一家全員発熱倦怠感の症状が出たという5名の団体様が、昨夜、帰宅する他の患者を待ち伏せし、正面玄関が開くと同時に院内に侵入し、医者なら患者を診察しろ!と騒ぎまくる事件があった。


昼間は何処の病院でも断られたから、夜を待って近所の病院を狙ったそうだ。

日中、他院で断られるってのは発熱外来の予約枠がいっぱいだから即日診療は無理だと言われたんだと思う。断った病院がA医療センターという先日まで腹黒が勤務してた病院の系列病院だからシステムはよく知ってる。


うちに侵入して騒いだところで、夜間のPCRは救急で来た緊急入院患者のスクリーニングのみ。

これを毅然として腹黒は言い張った。そしたら親父に「テメェそれでも医者かぁ!」と髪の毛を掴まれた。医者じゃありまてん、看護師でつ。


そこに天龍源一郎(夜勤入りの夜に黒パンツ一丁にレッグウォーマーでウロウロしてた変態非常勤医師)が現れて、今の暴力行為を警察に通報すると宣言。解熱鎮痛剤を処方し持たせるけど、夜間は発熱外来としてのPCR検査はやらないとコロナ一家に言い放つと、自らスマホで警察に電話した。


警察登場し、一家(といっても喚いてるのは主に親父)が医者の癖に患者が要求してもPCRをやらないと警察官に詰め寄る。か、しかし後退る警察官(笑)


冒頭で書いた内容、何故、発熱外来は日中なのか、入院患者には感染で命を落とす人が居る事、それ故に発熱患者側もルールを守らなければいけない事を噛み砕いて説明した。

付け加えてお金貰えば何でも要求を通すサービス業ではなく、他の患者も守らなければイケないのが医療者だと。


今回は傷害事件として立件してもらうことは止めようと思うけど、ほんと…日本人のモラルって低下どころか崩壊したよね。