腹黒ナースの毒ガス室

看護師が猛毒を吐き散らし、毒ガス抜きをする空間です。

時代を走り抜けた外科医が去る時

なーんてカッチョええタイトルにしてみたが、うちの頼みの綱だったベテラン外科医が退職してしまうんだな、3月いっぱいで。


九州から来て全国区の巨大医療グループに在籍し、阪神淡路ではDMATとして現地で緊オペを回し、その後は救急隊から最後の砦と言われるウチに来て、近隣の大病院も怖くて手の出せない穿孔→腹膜炎のヤバいヤツをオペしまくった先生なんだけどね、「もう疲れたよ笑」って現場を去ってしまう。


この先生ね…アスペなのかな…兎に角変わってて、新しく来たナースはビビって近寄りたがらないんだけど、腹黒は大好き。
電子カルテに向かってバンバン机を叩いて「なんでーーーっ!!💢」って怒ってんだけど、センセ、電カルはセンセが操作した通りにしか動かないんだから、怒んないのよー?って後からオバちゃん看護師に宥められてて可愛いんだよ。


お疲れ様でしたの会で腹黒は先生に聞いてみたんだわ、先生、もうやらないの?って。
そしたら「もう目が見えないんだよ…若い人に譲らなきゃね」なんかね、外科医って激しい人生だよね。腹黒は正看取った時に国立のオペ室に入って、外科医が叩かれて叩かれてのし上がって来るのを見て来てるし、時代はダビンチの様なロボットオペに移行しつつあるから、先生のその一言に涙が溢れてしまった。