腹黒ナースの毒ガス室

看護師が猛毒を吐き散らし、毒ガス抜きをする空間です。

社会福祉とか支援とか、実用的じゃない件

ちょっと患者から個人的に相談を受けた。

患者は個人的に相談だろうけど、腹黒としては一病院の看護師として話を受け止めて真剣に打開策を模索中…。


30代シングルマザー、子供小学生一人のケースで、生活保護世帯。

母親である患者本人はアルコール性肝炎と急性膵炎で搬送されてきた。

でも、腹黒はこの母親をとても心配してる。

凄く凄く心配してる…。


地方出身で近くに身寄りもなく、元旦那からの養育費も無い。全て自分の肩にのしかかる重圧に耐えられるというか生きる術を持ってる女性って、日本では一般的では無いかも知れない。

薬剤師や看護師みたいに何時でも復職出来る資格を持っていなければ、子供を抱えて露頭に迷って、どうにかしなきゃイケないと分かっていても何から手を付けて努力をすれば良いのか分からないと、自暴自棄や現実逃避をしても責められないよね。


この母親、本来なら緊急入院が必要な状態なのに、自分が入院したら子供が家に帰って来てもカギが掛かっていて入れない。入院中は一人で生活させる事は難しいとの事で、痛みで真っ青な顔して帰宅した。


本来なら行政に相談すれば、入院中に子供を一時的に保護出来る施設があるべきなんだけど、患者の住む市には、そういったプランが無い。


母子家庭自立支援のように、資格習得の資金援助も無い…。有るのは家で、喰ってゴロゴロして下さいみたいな生活保護のみ。


腹黒は院長に相談しつつ、医療連携室や患者の住む市の行政に直談判の電話を入れつつ、何かあったら電話をするようにしてもらってるので、不安に押し潰されそうになってアルコールに手が伸びそうになると患者は電話をくれる。

相談というか話し相手になりながら、行政が動きそであることを伝えると少し安心したように電話を切る。

このままじゃダメだ…もし行政が、やっぱり何も出来ませんという最終回答なら、院長が子供部屋を一つ用意してくれるらしいので、最終的にはそれしかない。

そして毎日登下校をサポートするしかない。


社会福祉とか支援とかって、本当に困りながらも何とかしたいと思う人をサポートしてはくれないのね…。